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食品医学研究所
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がんの化学療法や放射線療法
または免疫療法の補助として
役立ち得る3つの食材!

日本人が一生のうちでがんと
診断される確率は2人に1人!

 日本人の死因別死亡率(2020)は悪性新生物(がん)が最多で27.6%を占めています。
 がんの部位別罹患率(2019)は、男性では①前立腺がん、②大腸がん、③胃がんの順で、女性では①乳がん、②大腸がん、③肺がんの順です。
 従来のがん治療戦略は、分子標的療法、ホルモン療法に加えて手術、化学療法(主に抗がん剤)、放射線療法、免疫療法ですが、これらの単独療法によってがんを縮小することはできますが、がん組織内に存在する自己複製がん幹細胞(CSC)まで除去することは難しく、生き残ったCSCは治療に対する抵抗性を獲得して、がん細胞に栄養を供給し、再発させてしまいがちです。
 がんをより効果的に抑える新たな方法として、従来の治療法に薬用植物の生理活性化合物を組み合わせると、がん及びCSCに対する抗がん能力が強化され、しかも悪心・嘔吐などの副作用が軽減されるため、より好ましい効果が期待できます。

がん治療における
ニゲラサティバ、ターメリック、ジンジャーの役割とは?

 がん治療に用いられる化学療法や放射線は、増殖の早いがん細胞を殺すだけでなく、正常な細胞も殺したり、成長を遅らせたりして全身毒性を引き起こし、患者さんの生活の質を低下させがちです。
 近年、in vitro(試験管内実験)やin vivo(動物実験)で薬理作用が明らかになっており、副作用が最小限で、費用も安価なことから、化学療法や放射線療法および免疫療法の効果を高め、しかも副作用を抑える役割を果たす補助的手段としてスパイスやハーブへの関心が高まっています。
 特に、化学療法や放射線療法および免疫療法の感受性を高め、しかも副作用を抑えるスパイスとして、ニゲラサティバ、ターメリック(秋ウコン)、ジンジャーの3食材が挙げられます。
 これらの食材の主な生理活性成分は、図に構造式を示したニゲラサティバの”チモキノン”、ターメリック(秋ウコン)の”クルクミン”、ジンジャーの”6-ジンゲロールと6-ショウガオール”です。

正常細胞とがん細胞での細胞分裂の違い

 正常細胞(図の左側)では、損傷した細胞が発生すると異常部位の修復を受けるか、またはアポトーシス(細胞の自死)にさらされ、正常細胞のみが再生されます。
 一方、がん細胞(図の右側)では、細胞を制御する機能が失われ、損傷した細胞は異常部位の修復やアポトーシスを回避して、がん細胞を発生させてしまいます。
 がんの発生過程はイニシェーション(遺伝子の傷害)、プロモーション(細胞増殖の制御の乱れ)、プログレッション(がん細胞の増殖)に血管新生が加わって、がん組織となって発症し、制御不能な細胞分裂を繰り返し、浸潤を経て他の臓器などへの転移をもたらします。
 エジプトのスエズ運河大学による解説(Biomed Pharmacother, 2019, 115, 14pages)によれば、ニゲラサティバの主な生理活性成分のチモキノンは、図に示すように、がんの進行過程を制御する抗がん治療薬として有望だそうです。

ニゲラ サティバによる
増感および保護効果

 ブラッククミンまたはブラックシードなどとして知られているニゲラサティバ(学名:Nigella sativa)は地中海地域からインド地域にかけて栽培されているスパイスです。
 食品医学研究所では写真のように、ニゲラサティバの試験栽培を行っています。
 ニゲラサティバの黒い種はイスラムの古い言い伝え『死以外の様々な病の治療に役立つ』と言われるほどの万能薬として、古代エジプトの時代から民間療法として重用されています。
 この黒い種の主な生理活性成分はチモキノン(Thymoquinone;TQ)であり、これがin vitro(試験管内実験)やin vivo(動物実験)で、様々ながんの発生・増殖・転移を抑制することが明らかになっています。
 特に、動物モデルにおいて、各種の抗がん剤や放射線による治療の際にチモキノンを補助的に摂取すると、チモキノンの増感作用によって治療効果の向上をもたらすとともに、正常組織の損傷といった副作用も抑えられることが分かっています。

ターメリックによる
増感および保護効果

 ウコンと言えば春ウコン、秋ウコン、ガジュツがよく知られていますが、ターメリックは秋ウコンを粉末にしたものでカレーの黄色の素となるスパイスです。
 ターメリックの主な生理活性成分は
クルクミン(Curcumin)です。

 クルクミンは前臨床試験(in vitroやin vivo)および臨床試験において、多くの種類のがん細胞の増殖を抑制することが報告されています。
 特に、クルクミンを化学療法や放射線療法または免疫療法と併用すると、その効果を高めて患者さんの生存期間を延長するとともに、副作用を軽減して生活の質を向上させる可能性があります。
 しかしながら、
クルクミンは腸で吸収されにくく、体内での代謝や排泄も速いので生物学的利用能が低いため、クルクミンのみではその効果を十分に発揮できません。
 ただし、この問題は
黒コショウの主な生理活性成分のピペリンや大豆由来のレシチンクルクミンと一緒に摂れば解決します。

ジンジャーによる
増感および保護効果

 インドあたりが原産のジンジャー(生姜)は昔から漢方薬として使われ、今でも約7割の漢方薬に含まれています。
 ジンジャーの主な生理活性成分は採れたての"新ジンジャー"よりも、しばらく保存した"ひねジンジャー"に多く、生のジンジャーにはジンゲロールという成分が多く、加熱乾燥するとその一部がショウガオールという成分に変化します。
 ジンゲロールショウガオールは前臨床試験(in vitroやin vivo)において、主に抗酸化、遺伝子発現の調節およびアポトーシス(細胞の自死)の誘導によって、がんの発生や増殖の抑制に寄与します。
 特に、ジンゲロールショウガオールはセロトニン受容体(5-HT3受容体)への拮抗作用を有し、がんの化学療法や放射線療法および手術後の主な副作用である悪心や嘔吐を抑える働きをします。

一日あたりの摂取量と
安全性について

 化学療法や放射線療法の補助手段としての効果を臨床試験で確かめられているのはクルクミンのみで、チモキノンやジンゲロール、ショウガオールは前臨床試験において確かめられています。
 また、免疫療法の補助としてクルクミンを用いることで、より良好な結果がもたらされる可能性が指摘されています。
 がん以外の様々な病気での臨床試験において、クルクミンのほか、チモキノン、ジンゲロールおよびショウガオールの安全性、忍容性および非毒性は十分に確立されており、摂取目安を守れば安全です。

 一日あたりの摂取量は、ニゲラサティバのチモキノンが100mg、クルクミンも100mgまでが目安となります。
 ジンジャーのジンゲロールとショウガオールの一日摂取量についての報告は見当たりませんが、乾燥したジンジャー粉末においては1~2gが適量と言えます。

3つのおすすめ食材と
その主な生理活性成分

よくある質問

Q1
これらの食材は化学療法や放射線療法以外のがん治療法にも役立ちますか?
A1
 これらの食材はin vitro(試験管内実験)やin vivo(動物実験)において、様々な種類のがんに対して抗がん作用を発揮しますが、あくまで化学療法、放射線療法または免疫療法に併用した場合に、その効果を高めるとともに、副作用を軽減する効果が期待できるというものです。
 一例として、ターメリックについては、イランのケルマーンシャー医科大学が実施したシステマティックレビュー&メタ分析(BMC Cancer, 2020, 20(1), 11pages)において、化学療法や放射線療法にクルクミンを併用すると、その治療効果が高まり、しかも副作用が軽減することが確認されています。
 また、インドのボーズ研究所の総説(Front Oncol, 2021, 11, 16pages)では、クルクミンを免疫療法に併用することで最良の結果が得られると結論づけています。
Q2
これらの食材の常用でがんを予防することはできますか?
A2
 In vitro(試験管内実験)やin vivo(動物実験)では、これらの食材で様々な種類のがんの予防が可能です。  
 しかし、疫学調査や臨床試験でのデータがないので断言はできませんが、摂らないよりも摂った方が予防可能性は高いと思います。

 例として、イタリアのマルケ工科大学の総説(Molecules, 2021, 26(8), 27pages)によると、ニゲラサティバのチモキノンは前臨床試験(in vitroやin vivo)において、乳がん、前立腺がん、大腸がん、胃がん、肝臓がん、肺がん、膵臓がん、子宮頸がん、白血病、腎臓がん、膀胱がん、皮膚がん、卵巣がんなど、さまざまな種類のがんに対して顕著な抗増殖効果を発揮するそうです。
Q3

これらの食材は、どこで入手できますか?

A3

 ジンジャー(生姜)はスーパーなどでジンジャー粉末として入手できますが、ジンゲロールやショウガオールの含有量が多いものほど、化学療法や放射線療法の際の増感効果や吐き気や嘔吐を抑える制吐効果が高いため、いわゆる”ウルトラしょうが”をおすすめします。
 一例として、韓国の大田大学校によるシステマティックレビュー&メタ分析(Int J Mol Sci, 2022, 23(19), 12pages)において、ジンジャーは深刻な副作用なしに乳がん患者さんの化学療法誘発性の悪心・嘔吐を緩和することを明らかにしています。
 ターメリックもスーパーなどで入手できますが、ターメリックのみではクルクミンの生体内利用率が低いため、少量の黒胡椒の主な生理活性成分ピペリンを一緒に摂るようにして下さい。
 一例として、米国のセントラルミシガン大学の総説(Foods, 2017, 6(10), 11pages)によると、クルクミンにピペリンを少量加えると、ヒトでのピペリンの生体内利用率が20倍も高まります。
 ニゲラサティバはブラッククミンオイルなどとして通販サイトなどで販売されていますが、このオイルは独特の薬っぽい味や香りがあるため、食品医学研究所では多くの方が簡単に摂れるようにチモキノンを5%以上含む粉末をハードカプセルに入れたものを商品化しています。

Q4

がん治療の補助として、これらの食材をすすめる理由は?

A4

 たとえば、メタボ(内臓肥満/高血圧/高血糖/脂質異常)を予防したり、改善したりするには機能性食品や特定保健用食品(特保)および医薬品が数多く出回っているため、ニゲラサティバ、ターメリック、ジンジャーが必須というわけではありません。
 ところが、2人に1人ががん(悪性腫瘍)を発症する昨今、がん治療に化学療法や放射線療法または免疫療法を用いる際の補助として、かなりのエビデンス(科学的根拠)があるこれらの食材を摂取すれば、治療効果を高められる可能性とともに副作用を少なく抑えられ、がん患者さんの生活の質の向上が期待でき、つらい思いを少なくできると考えたからです。

Q5

がん治療の補助として、これら3食材の他にお薦めの食材はありますか?

A5

 はい、あります。
 それは、ハチミツです。
 ハチミツは免疫賦活作用と言って、免疫調節機能を高める働きがあります。
 ハチミツに含まれるポリフェノール(主にフラボノイド)やフェノール酸には、in vitro(試験管内実験)やin vivo(動物実験)においてですが、免疫機能を最適な状態にもたらす働きがあり、がんの化学療法(主に抗がん剤)や放射線療法の治療効果を補助的に高める働きが分かっています。
 また、放射線療法の際に口腔粘膜症という副作用が問題になりますが、ハチミツはこれを抑えることが可能で、がん患者さんの生活の質(QOL)の向上が期待できます。

Q
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A
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