メタボリックシンドローム
の改善効果が高い
食品ベスト３は？

　このランキングは、ある食品のメタボ改善効果について複数の臨床論文があるものをメタ分析＆システマティックレビューという統計手法によって総合的に評価している論文(2013年10月末時点)をPubMed, Web of Science, Google Scholar, 中医誌Webで検索した結果に基づいたものです。
 　効果の数値はプラセボ(偽せもの)の摂取に比べて、ある食品の摂取で平均値にどれだけ大きな(有意な)差が見られたのかを表しています。

メタボの予防･改善効果が見込める確実で優れた
食品のご紹介

　メタボリックシンドローム(略してメタボ)とは、内臓脂肪型肥満に加えて、動脈硬化のリスクが高まる高血圧、高血糖、脂質異常のうちの２つ以上あてはまる状態をいい、１つがあてはまる場合はその予備群と見なされます。
　40～74歳では、男性の約55%、女性の17%がメタボの疑いか、またはその予備群です。
　メタボの予防ないし改善には、食事や運動のほか、禁煙、適量飲酒、十分な睡眠、それにストレス解消などが大事です。
　ここでは、ある食品についてメタボの予防ないし改善効果を調べた複数の臨床論文が存在するものを取り上げ、それぞれの臨床論文の結果をメタ分析＆システマティックレビューという方法で総合評価し、効果が高かった食品を選び出し順位づけしました。
　具体的には、肥満、高血圧、高血糖、脂質異常のそれぞれについて、複数の臨床論文のメタ分析＆システマティックレビューで効果が高かった順に食品ベスト３＋次点を掲載しました。
　これは単一の臨床比較試験よりも信頼性の高い結果ですので、メタボが気になる方はこの結果を参考に今後の食生活の見直しなどにお役立て下さい。

肥満の改善
に効果的な食材･食品

肥満指数(BMI)
[kg/m2]で評価

第一位
ニゲラサティバ(ブラッククミン)
平均的効果：-1.16[kg/m2]
(11論文)
出典：イランのテヘラン医科大学
(J Ethnopharmacol, 2018年)
第二位
緑茶
効果：-0.65[kg/m2]
(22論文)
出典：中国の済南市立中医学病院
(Phytother Res, 2020年)
第三位
シナモン
平均的効果：-0.51[kg/m2]
(12論文)
出典：イランのテヘラン医科大学
(Clin Nutr, 2020年)
次点
しょうが
平均的効果：-0.49[kg/m2]
(11論文)
出典：イランのタブリーズ医科大学
(Curr Pharm Des, 2022年)
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高血圧の改善
に効果的な食品

(最高血圧)+(最低血圧)
 [mmHg]で評価

第一位
ハイビスカス(ローゼル)
平均的効果：(-10.05)+(-5.60)=
-15.65[mmHg]
(17論文)
出典：英国のリーズ大学
(Nutr Rev, 2022年)
第二位
ニンニク
平均的効果：(-6.71)+(-4.79)=
-11.50[mmHg]
(7論文)
出典：中国の公安門病院         
(Phytomedicine, 2015年)
第三位
シナモン
平均的効果：(-6.23)+(-3.93)=
-10.16[mmHg]
(9論文)
出典：イランのテヘラン医科大学
(Crit Rev Food Sci Nutr, 2020年)
次点
しょうが
平均的効果：(-6.36)+(-2.12)=
-8.48[mmHg]
(6論文)
出典：イランのテヘラン医科大学
(Phytother Res, 2019年)
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高血糖の改善
に効果的な食品

空腹時血糖値
[mg/dL]で評価
HbA1c値[%]を参考として並記

第一位
シナモン
平均的効果：-19.26[mg/dL]
　　　　　　HbA1c:-0.24[%]
(10論文)
出典：イランのテヘラン医科大学
(Complement Ther Med, 2019年)
第二位
しょうが
平均的効果：-18.81[mg/dL]
　　　　　　HbA1c:-0.57[%]
(10論文)
出典：イランのカシャーン医科大学
(Complement Ther Med, 2022年)
第三位
ニゲラサティバ(ブラッククミン)
平均的効果：-17.84[mg/dL]
　　　　　　HbA1c:-0.71[%]
(7論文)
出典：イランのテヘラン医科大学
(Complement Ther Med, 2017年)
次点
ニンニク
平均的効果：-10.90[mg/dL]
　　　　　　HbA1c:-0.60[%]
(33論文)
出典：イランのイラム医科大学
(Prim Care Diabetes, 2019年)
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脂質異常の改善
に効果的な食品

血中の中性脂肪値
[mg/dL]で評価

第一位
アボカド
平均的効果：-27.20[mg/dL]
(10論文)
出典：米国のデビッド グラント医療センター
(J Clin Lipidol, 2016年)
第二位
しょうが
平均的効果：-17.59[mg/dL]
(26論文)
出典：イランのギーラン医科大学
(Phytomedicine, 2018年)
第三位
ニゲラサティバ(ブラッククミン)
平均的効果：-15.73[mg/dL]
(50論文)
出典：イランのマラゲ医科大学
(Phytother Res, 2020年)
次点
ニンニク
平均的効果：-12.44[mg/dL]
(33論文)
出典：イランのイラム医科大学
(Prim Care Diabetes, 2019年)
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脂質異常の改善
に効果的な食材･食品

血中のLDL(悪玉)コレステロール値
[mg/dL]で評価

第一位
ニゲラサティバ(ブラッククミン)
平均的効果：-18.45[mg/dL]
(50論文)
出典：イランのマラゲ医科大学
(Phytother Res, 2020年)
第二位
アボカド
平均的効果：-16.50[mg/dL]
(10論文)
出典：米国のデビッド グラント医療センター
(J Clin Lipidol, 2016年)
第三位
ダークチョコレート
平均的効果：-15.49[mg/dL]
(8論文)
出典：イランのイスファハン医科大学
(Phytother Res, 2021年)
次点
ニンニク
平均的効果：-9.65[mg/dL]
(33論文)
出典：イランのイラム医科大学
(Prim Care Diabetes, 2019年)
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血中のHDL(善玉)コレステロール値を高める食品

第一位：ニンニク(+3.19mg/dL)
第二位：ピーナッツ(+2.72mg/dL)
第三位：シナモン(+2.71mg/dL)
次　点：トマト(+2.25mg/dL)
以上のように、
食品だけではHDL(善玉)コレステロール値をあまり高めることはできません！
💡運動も取り入れてメタボの予防や改善をする場合、有酸素運動のみよりも、「有酸素運動＋レジスタンス運動(筋トレ)」とか、「有酸素運動＋ヨガ」というような複合運動のほうが高い効果が得られます！

なお、しょうが、ブラッククミン(ニゲラサティバ)、シナモン、ハイビスカス(ローゼル)、ターメリック、サフラン&カモミール、発酵シルキーハニー、発酵黒にんにくの健康効果をより詳しく知りたい方は”healthful foods"のボタンを押してください。
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